- 境界性、自己愛性、反社会性パーソナリティ障害を持つ人が浮気をする具体的な理由と心理
- 彼らがパートナーや他人をどのように見ているのか、その歪んだ評価基準
- なぜ彼らは「お世話になっておきながら罵倒する」のか
- 「金や力」が彼らにとってなぜ重要なのか
- あなたが感じている「理不尽さ」の正体
「あんなに尽くしたのに、どうして裏切られたの?」
もしあなたが今、人格障害(パーソナリティ障害)のあるパートナーの浮気や
それに類する行動に深く傷つき、混乱しているなら、
この記事はあなたのためにあります。
私自身
- 境界性パーソナリティ障害
- 自己愛性パーソナリティ障害
- 反社会性パーソナリティ障害
心身ともにボロボロにされてきた人生経験を持っています。
そして皮肉なことに、過去の私自身も自己愛を持ち、
彼らと同じような歪んだ価値観で他人を評価していた時期があります。
だからこそ、彼らがなぜ平気で浮気をするのか、
その時何を考えているのかが、痛いほどわかるのです。
この記事では、私の経験と、
人格障害(パーソナリティ障害)の特性を踏まえ、
彼らが浮気に走りやすい理由、その特有の思考パターンを、
具体的な人格障害(パーソナリティ障害)のタイプ別に、
そして共通する深層心理について詳しく解説していきます。
この記事があなたの心の整理の一助となり、
そして自分自身を守るための知識となりますように。
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境界性パーソナリティ障害(BPD)と浮気:歪んだ期待と裏切り
境界性パーソナリティ障害の人は、感情がジェットコースターのように激しく揺れ動き、対人関係も不安定になりがちです。彼らの浮気の背景には、以下のような特有の心理が隠されています。
見捨てられ不安と「試し行動」としての浮気
彼らは強烈な見捨てられ不安を抱えています。「本当に愛されているのか」「いつか捨てられるのではないか」という不安に常に苛まれ、
その不安を解消するため、あるいは相手の愛情を確かめるために、
あえて浮気という「試し行動」に出ることがあります。
皮肉なことに、その行動が結果的に関係を破壊し、見捨てられる現実を引き寄せてしまうことも少なくありません。
過剰な期待と理想化、そして突然の「脱価値化」
最初はあなたを「完璧な救世主」のように理想化し、猛烈に愛情を注いできます。しかし、少しでも期待に応えられない、思い通りにならないと感じると、
今度は手のひらを返したようにあなたを「最低の人間」とこき下ろし(脱価値化)、
別の「理想の相手」を求めてあっさりと浮気に走ることがあります。
彼らにとって、あなたは「理想の部品」であり、それが機能しなくなればすぐに取り替えられる存在なのです。
自己中心性と他責思考、投影による敵視
自分の感情や問題を他人のせいにする傾向が強く、関係が悪化すると「あなたが悪いからこうなった」と責任転嫁します。さらに、自分の中の不安や攻撃性を相手に投影し「あなたが私を裏切ろうとしている」などと決めつけ、
それを理由に自分から浮気に走るという、非常に卑怯な論理を展開します。
衝動性と空虚感からの逃避
慢性的な空虚感を抱えており、その穴を埋めるために刺激的な新しい関係や、一時的な高揚感を求めて衝動的に浮気に走ることがあります。その場の感情に流されやすく、後先を考えない行動が目立ちます。
自己愛性パーソナリティ障害(NPD)と浮気:「俺/私にとって使えるか?」道具としてのパートナー
自己愛性パーソナリティ障害の人は、自分を特別で優れた存在だと信じ込み、他人からの賞賛を常に求めます。彼らにとってパートナーは、自分の価値を高めるための道具やアクセサリーのようなものです。
パートナーは「自分の駒」「便利な道具」
彼らは心の底では他人を自分より下等な存在と見なし、パートナーですら自分の欲求を満たすための駒や道具としか考えていません。あなたが彼らにとって「役に立つ」存在である間は関係が続きますが
「もう使えない」「自分の利益にならない」と判断した瞬間、
彼らにとってあなたは「ゴミ」同然。
何の躊躇もなく捨てられ、新しい「使える」相手に乗り換えます。
歪んだ評価基準と「ゴミはいらない」という冷酷な判断
彼らは物事や他人を、自分にとって都合が良いか悪いか、利益になるかならないか、という非常に歪んだ物差しでしか評価できません。
まともな人の愛情や誠実さといった価値は理解できず、
自分の期待通りに動かない、賞賛してくれないパートナーは「欠陥品」「無価値」と断じます。
そして「ゴミはいらない」とばかりに、平気で浮気をして新しい相手を探すのです。
私自身、過去に自己愛性パーソナリティ障害であり、
そういった超自己中心的な見方をしていた頃、
まさにこのように他人を「使えるか使えないか」で評価し、
自分の思い通りにならない人間を心の中で見下していました。
なので経験者である私は、彼らの心理が手に取るようにわかるのです。
賞賛と刺激への渇望
常に新しい賞賛や刺激を求め、パートナーからのそれがマンネリ化したり不足したりすると、いとも簡単に他の異性に目を向けます。新しい相手からの注目や賞賛は、彼らの肥大した自尊心を満たす格好の餌食なのです。
共感性の欠如と罪悪感のなさ
他人の感情に共感する能力が著しく欠如しているため、自分の浮気がパートナーをどれほど傷つけるかを想像できません。あるいは、理解できたとしても意に介しません。
彼らにとって重要なのは自分の欲求を満たすことであり、浮気に対する罪悪感は皆無に等しいのです。
反社会性パーソナリティ障害(ASPD)と浮気:「貞操?何それ?」規範なき裏切り
反社会性パーソナリティ障害の人は、社会的なルールや他人の権利を軽視し、自分の欲求のためなら平気で嘘をつき、人を操り、傷つけます。
彼らの浮気は、他のタイプとはまた異なる悪質さを伴います。
規範・道徳心の欠如と「なんでダメなの?」という反抗
彼らには「一人のパートナーに誠実であるべき」といった社会的な規範や道徳心が存在しません。「なんで他の男/女と仲良くしたらダメなの?」と平気で言い放ち、
パートナーの目の前で他の異性と親密にしたり、
言い寄ってくる相手の誘いにあっさり乗ったりします。
パートナーを出し抜き、浮気相手に平気で寝返る
彼らはスリルや刺激を好み、パートナーを出し抜くことに快感を覚えることすらあります。浮気がバレそうになっても巧妙に嘘をつき、状況が悪くなれば平気でパートナーを裏切り、浮気相手に寝返ります。
人を見る目のなさ、物理的な力への傾倒
他の人格障害と同様、彼らも人を見る目がありません。愛情や信頼といった人間的な価値ではなく、浮気相手が金を持っていたり、社会的地位が高かったりすると「そっちの方が有能で使える」と判断し、あっさりと乗り換えます。
まさに金などの「力」にしか耳を貸さないのです。
心が無く、人の心情を察することができないからこそ、目に見える物理的な力や利益しか評価基準にできないのです。
異常な自己中心性と逆ギレ
自分の行動を正当化し、浮気を指摘されたり咎められたりすると、反発し逆ギレするのが常です。「お前が悪い」「束縛するな」などと責任転嫁し、話し合いにすらなりません。
好奇心や興味本位での浮気
退屈を嫌い、常に新しい刺激を求めるため、好奇心や単なる興味本位で浮気を繰り返すこともあります。そこに深い感情や葛藤はありません。
人格障害者に共通する「浮気に走りやすい」歪んだ思考の根源
ここまでタイプ別に解説してきましたが、彼らが浮気に走りやすい背景には、いくつかの共通した歪んだ思考パターンが存在します。「世界の中心は自分」という揺るぎない確信
彼らの中では、自分自身が世界の中心であり、他人はその周りに存在する都合の良い存在に過ぎません。あなたの感情や都合よりも、常に自分の欲求や快楽が優先されます。
「心がない」かのような共感性の欠如
他人の痛みや悲しみを自分のことのように感じることができません。だから、あなたがどれだけ傷ついても、彼らには響かないのです。
まるで心が備わっていないロボットのようです。 私も過去にそうでしたが、人の痛みなど全くわからない機械みたいな存在でした。
「人を見る目がない」致命的な欠陥
誠実な人、優しい人、本当に自分を思ってくれる人の価値が理解できません。むしろ、そうした人を「弱い」「利用しやすい」と見下すことさえあります。
結果的に、自分にとって都合のいい、あるいは同じように歪んだ価値観を持つ相手に惹かれやすいのです。
「パートナーはダメなヤツ」という歪んだ認知
どんなにあなたが尽くしても、彼らの歪んだフィルターを通すと、あなたは「欠点だらけのダメな人間」に見えてしまいます。なぜなら、彼らは自分を正当化するために、常に誰かを悪者にする必要があるからです。
「お世話になっておきながら罵倒する」という恩を仇で返す行為
これは彼らの典型的な行動パターンです。あなたの優しさや献身を受け取りながら、それを当たり前とみなし、感謝するどころか、不満があれば容赦なく罵倒し、攻撃します。
これは、彼らが本質的に他者との対等な関係を築けないことの現れです。 私も実際には世話になっていたのに、世話になっているなんて1ミリも思っていませんでした。 むしろ人格障害者は「自分が世話をしてやってる」という、現実とは正反対の認識しか持てません。
「金や力」への絶対的な信仰
心情や愛情といった目に見えないものよりも、金銭、地位、外見といった物理的・表面的な「力」を重視します。なぜなら、それらは彼らにとってわかりやすく、自分を「優れた存在」だと感じさせてくれるからです。
パートナー選びも、この基準が大きく影響します。 自分の言動によって、何が返ってくるか認識もできず、大局的に自分を見る事さえもできないのです。 ただただ、目の前の利益や力、損得に振り回される卑しい思考しか持てません。
あなたは悪くない。そして、彼らは変わらない。
もしあなたが今、彼らの浮気に苦しんでいるのなら、まず覚えておいてほしいことがあります。「あなたが悪いわけではない」ということです。
彼らの行動は、彼らの人格特性に深く根ざしたものであり、あなたの愛情や努力で簡単に変えられるものではありません。
むしろ、あなたが誠実であればあるほど、彼らにとっては利用しやすく、傷つけやすい対象となってしまうことすらあるのです。
私自身、何度も「次こそは」「私が理解すれば」と期待し、そして裏切られてきました。
その経験から言えるのは、彼らの「浮気」は単なる気の迷いや過ちではなく、彼らの生き方そのもの、存在のあり方の一部である場合が多いということです。
では、どうすればいいのか?
この記事を読み、あなたが今置かれている状況を客観的に理解し、彼らの特異な思考パターンを知ることで、これ以上傷つかないための、そして自分自身の人生を取り戻すための「武器」を手に入れてほしいのです。
彼らの言動に一喜一憂し、自分を責めるのはもう終わりにしましょう。
あなたは、大切にされ、尊重される価値のある人間です。
あなたが状況を整理し、次の一歩を踏み出すための勇気を持つ助けとなれば幸いです。