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境界性人格障害(境界性パーソナリティ障害)者からの被害とはどんなもの?

  • なぜ「最高の恋人」が「支配者」に豹変?:「理想化」と「こき下ろし」に見る境界性人格障害者の心理
  • なぜ「お前のせいだ」と責められる?:境界性人格障害者による「投影」、マインドコントロール、経済的搾取の手口
  • なぜ要求はエスカレートし続ける?:境界性人格障害者の「過剰な期待」が生む精神的DVのループ
  • なぜ「私が悪いのかも…」と抜け出せない?:被害者が陥る罪悪感と関係性の心理的罠
なおえもん

まいど、なおえもんやで

「あなたの身近な人が、ある日突然、別人のように攻撃的になったら?」
「かつて誰よりも優しいと思っていた恋人から、心身ともに追い詰められる日々が始まったら?」

これは、性格の極端な偏りによって、人間関係や社会生活に深刻な困難をもたらす「人格障害(パーソナリティ障害)」の中でも、

特に複雑とされる「境界性人格障害(境界性パーソナリティ障害)」を持つ人との関係で起こりうる、痛ましい現実の一端です。


この記事では、私自身が、境界性人格障害(境界性パーソナリティ障害)を持つ女性と長年交際し、その関係の中で筆舌に尽くしがたい経験をした一人の被害者の視点から、

境界性人格障害(境界性パーソナリティ障害)者による被害がどのようなものなのか、そしてその背景にある複雑な心理の一端を明らかにしていきます。

もしあなたが同様の苦しみを抱えているなら、あるいは身近な人の被害や苦悩を理解したいと願うなら、この記事が何らかの一助となれば幸いです。

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境界性パーソナリティ障害(BPD)傾向のある相手からの被害セルフチェック

なおえもん

被害に遭っている方はセルフチェックをしてみましょう

まず、ご自身の状況を少し客観的に見つめてみませんか?

渦中にいると、何がどれだけ深刻なのか、冷静に判断するのが難しいものです。

簡単なセルフチェックを通して、現在の状況を把握してみましょう。

各項目を1〜5点で評価してください
(1 = 全く当てはまらない、5 = とても当てはまる)

  1. 相手の気分は予測不能に変わりますか?:
  2. 相手に見捨てられるのではと常に不安ですか?:
  3. 相手の評価は称賛と罵倒を繰り返しますか?:
  4. 相手の衝動的な行動に巻き込まれますか?:
  5. 相手と一緒にいると常に気が張りますか?:
  6. 相手の期待に応えられないと罪悪感を感じますか?:
  7. 相手が怒ると恐怖で何も言えなくなりますか?:
  8. 相手に自分の本音を伝えるのが難しいですか?:
  9. 相手の行動のフォローで心身共に疲れますか?:
  10. 相手と冷静に話し合える時間がありますか?:
  11. 相手があなたの意見を尊重することはありますか?:
  12. 相手と一緒にいて心から安心できる時がありますか?:

境界性人格障害(境界性パーソナリティ障害)者からの被害…なぜ周囲が苦しむのか

境界性人格障害(境界性パーソナリティ障害)は、感情、対人関係、自己イメージ、行動の不安定性と、著しい衝動性を特徴とし、患者の8割程度が女性です。

境界性人格障害(境界性パーソナリティ障害)の特性は、特に身近な人々、とりわけ恋人や家族に対して、深刻な被害と影響を及ぼします。

境界性人格障害(境界性パーソナリティ障害)の主な特徴として、以下のようなものが挙げられます。
  • 見捨てられることへの極度の恐怖と激しい依存
  • 不安定で激しい対人関係(理想化とこき下ろしを繰り返す)
  • 衝動性(浪費、性的逸脱、物質乱用、無謀な運転、過食など)
  • 慢性的な空虚感
  • 不適切で激しい怒り、または怒りのコントロールの困難
  • 自己同一性(アイデンティティ)の障害
  • ストレスに関連した一過性の妄想様観念や重篤な解離症状
これらの症状は、境界性人格障害(境界性パーソナリティ障害)を持つ人が意識的に行っているわけではなく、病気の特性によるものです。

しかし、その結果として、周囲の人はしばしば感情的に振り回され、心身ともに疲弊し、時には深刻なトラウマを抱えることになります。

筆者における被害体験の概要:脅迫、精神的揺さぶり、喪失

筆者自身、境界性人格障害(境界性パーソナリティ障害)のパートナーから長年にわたり脅迫や裏切り、精神的な揺さぶりなどの被害を受け続け、

健康、精神的な安全、財産、そしてかけがえのない時間を失い、何度も「〇にたい…」と感じるほどの壮絶な日々を経験しました。

なぜ、当時、深刻なうつになるまで追い詰められてしまったのか?

その経緯を辿りながら、境界性人格障害(境界性パーソナリティ障害)による被害の具体的な様相を描き出します。

境界性人格障害の罠:「理想の相手」が牙を剥くまでの心理と関係性の変化

「運命の人」という罠:境界性人格障害(境界性パーソナリティ障害)者との出会い

境界性人格障害(境界性パーソナリティ障害)を持つ人との出会いは、しばしば「運命的」と感じられるほど強烈な魅力に満ちていることがあります。

「いつも笑顔で、誰よりも優しく、驚くほど気が利く、最高のパートナー」。

これが、典型的な境界性人格障害(境界性パーソナリティ障害)者との出会いの初期に見られる姿です。

筆者が出会った彼女もまた、まさにそうした魅力に溢れる女性でした。

当初の彼女は、私のことを心から大切に想い、支えてくれる、かけがえのない存在に思えました。

私は瞬く間に彼女に惹かれ、二人の距離は急速に縮まっていきました。

多くの人が、境界性人格障害(境界性パーソナリティ障害)を持つ人と出会った時、「これこそ運命の出会いだ」と感じるように、私もまた、そう確信していました。

しかし、その一方で、当時の私には見過ごしていたサインがありました。

彼女は時折、無理に明るく振る舞っているように見え、後になって当時の写真を見返すと、不自然なほどぎこちない笑顔をしていることに気づきました。

20代で人生経験が浅く「人格障害(パーソナリティ障害)」という存在すら知らなかった私は、何の疑いも持たずに彼女にのめり込んでいきました。

なぜ「完璧なパートナー」を演じるのか?:「見捨てられ不安」という影

では、なぜ境界性人格障害(境界性パーソナリティ障害)を持つ人は、出会いの初期にこれほどまでに魅力的に振る舞うのでしょうか。

その背景には、境界性人格障害(境界性パーソナリティ障害)の核となる症状の一つである「見捨てられ不安」が深く関わっています。
  • 他人から嫌われることへの極度の恐れ
  • 他人から見捨てられることへの極度の恐れ
この「見捨てられ不安」は、多くの場合、不安定な養育環境や幼少期のトラウマ体験と関連しているとされます。

親の顔色を常に伺い、見捨てられないように必死で「良い子」を演じなければならなかった経験が、大人になっても対人関係のパターンとして繰り返されるのです。

その結果、相手に嫌われないよう、見捨てられないよう、「明るくて良い人」「理想的なパートナー」を無意識的に演じてしまうのです。

この切実なまでの努力が、皮肉にも相手を強く惹きつけ、関係の深みに引きずり込む最初のステップとなることがあります。

牙を剥く瞬間:蜜月から地獄への急降下

「最高のパートナーとの幸せな日々」が始まったかのように思えても、その蜜月は長くは続きません。

境界性人格障害(境界性パーソナリティ障害)を持つ人との関係では、交際がある程度進み、

相手への安心感や依存心が高まると、突如としてその態度が豹変し、攻撃的な側面が現れ始めます。


あんなに優しく、魅力的だった人が、自分の人生を根底から揺るがす存在になるなど、誰が想像できるでしょうか。

この豹変の主な原因の一つは、境界性人格障害(境界性パーソナリティ障害)の特性である「過度の依存」と、

それに伴う「見捨てられ不安」の再燃です。


豹変の心理メカニズム:「見捨てられ不安」と過度な依存が生む歪んだ愛情

相手に深く依存するようになると、自分と相手との境界線が曖昧になり、

自分のワガママ、欲求、不満、不安といったあらゆる感情を、相手の状況を顧みずにぶつけてくるようになります。

連絡が少し取れないだけで「浮気している!」と激しく詰問されたり、些細なことで「裏切られた!」と激怒したりするようになります。

この時、パートナーはまるで「穴の空いたバケツ」に愛情や安心を注ぎ続けるような、終わりなき徒労感に苛まれます。

いくら誠意を尽くしても、彼らの不安や疑念が完全に満たされることはなく、一時的に安心したように見えても、すぐにまた新たな問題が持ち上がり、関係は常に緊張と混乱に包まれます。

最悪の場合、2019年に起きた「新宿ホスト〇人未遂事件」や、YouTubeにも上がってますが、アメリカで起きた〇人事件のように、相手を失うことへの極度の恐れから、暴力的・破壊的な行動に至るケースも報告されています。

この事件で、加害者の女性は被害者のホストを刺した後に「私のこと好き?」と愛情を確認しました。

そして「彼に好きだと言われてうれしかった」と供述しています。

この事件は境界性人格障害(境界性パーソナリティ障害)の歪んだ愛情表現と見捨てられ不安の根深さを象徴していると言えるかもしれません。

境界性人格障害が引き起こす具体的な被害

ここからは、境界性人格障害(境界性パーソナリティ障害)が、具体的にどのような形でパートナーへの被害として現れるのかを、筆者の体験も交えながら解説します。

「理想化」と「こき下ろし」:天国から地獄へのジェットコースター

境界性人格障害(境界性パーソナリティ障害)を持つ人との関係初期には、相手を「完璧な救世主」「理想の恋人」として崇める「理想化」という状態が見られます

「この人なら私の全てを受け止め、満たしてくれるはずだ」という過剰な期待を抱くのです。

しかし、この「理想化」は長続きしません。

相手が自分の期待通りに振る舞わない、あるいは些細な欠点が見つかると、今度は一転して相手を「最低の人間」「価値のない存在」と見なす「こき下ろし」が始まります

昨日まで賞賛の言葉を浴びせていた相手に対し、罵詈雑言を浴びせ、徹底的に貶めるのです。

この極端な評価の変動は、境界性人格障害(境界性パーソナリティ障害)の「二極化思考(スプリッティング)」という特性に関連しています。

物事を「白か黒か」「0か100か」「大好きか大嫌いか」といった両極端でしか捉えられず、中間的な視点(グレーゾーン)を持つことが難しいのです。

このため、パートナーは常に評価のジェットコースターに乗せられ、精神的にひどく消耗し、自己肯定感を著しく低下させられます。

「投影」による濡れ衣と攻撃:身に覚えのない罪での断罪

境界性人格障害(境界性パーソナリティ障害)者は、自分自身の内面にある認めたくない感情や欠点(不安、恐怖、罪悪感、攻撃性など)を、まるで相手のものであるかのように押し付ける「投影」という防衛機制を頻繁に用います。

その結果、パートナーは何も悪いことをしていないにもかかわらず、境界性人格障害者から「あなたが私を不安にさせる」「あなたが悪い」と一方的に敵視され、激しい怒りや攻撃の対象となることがあります。

これは、パートナーにとってまさに青天の霹靂であり、理不尽極まりない被害体験です。

言いがかりとマインドコントロール:巧妙な対人操作の罠

「投影」によってパートナーを「加害者」に仕立て上げると、境界性人格障害(境界性パーソナリティ障害)者はしばしば自らを「被害者」として振る舞い始めます。

そして、この「被害者」という立場を巧みに利用し、パートナーに対して罪悪感を植え付け、思い通りにコントロールしようとします。

これが「対人操作」や「マインドコントロール」と呼ばれる状態です。

例えば、境界性人格障害(境界性パーソナリティ障害)者が自ら引き起こした問題であっても、「あなたのせいでこうなった!私はこんなに傷ついている!どう責任を取ってくれるの?」と激しく相手を責め立てます。

パートナーは、事実とは異なる罪悪感を抱かされ、「自分が悪いのかもしれない」「自分が何とかしなければ」という思考に陥り、徐々に境界性人格障害(境界性パーソナリティ障害)者の要求を拒否できなくなっていきます。

一度「加害者」のレッテルを貼られると、パートナーは蛇に睨まれた蛙のように萎縮し、絶えず相手の顔色を伺い、怯えながら過ごすことになります。

理不尽な要求と脅迫:終わりのない搾取地獄

マインドコントロール下におかれたパートナーに対して、境界性人格障害(境界性パーソナリティ障害)者はしばしば常識では考えられないような理不尽な要求を突き付け始めます。

私の体験で言えば
  • 「あんたのせいで気分が悪い。この気持ちを治すにはパチンコに行く必要があるから5万円よこせ」
  • 「お金を出さないなら売春するぞ!他の男を作るぞ!
  • 「お金を出さないなら死ぬしかない!あんたのせいって遺書に書いとくからな!親も訴えると言ってる!」
といった、金銭的・精神的な脅迫を伴う要求が日常的に繰り返されました。

これを書いてる今でも、辛くなるぐらい、これらの被害は深刻なのです。

「加害者」とされている負い目から、それがどんなに理不尽な要求であっても、断ることが極めて困難になります。

要求に応えなければ、さらに激しい罵倒や脅迫が待っているため、被害者は心身ともに疲弊しながらも要求に応え続けざるを得ません。

そして、一つの要求に応えても、満足することはなく、次から次へと新たな、そしてより過酷な要求が突き付けられるのです。

もし要求を断ろうものなら、「期待を裏切った!嘘つき!」と再び「被害者」として激しく糾弾され、何時間にもわたる詰問や脅迫が繰り返されます。

この「要求地獄」から抜け出すことは、容易ではありません。

その結果、私自身が持病も考慮して、備えておいた将来のための蓄えも全てむしり取られてしまったのです。

加害者である境界性人格障害(境界性パーソナリティ障害)は、もちろんそのような「大変な被害を与えた」という自覚などありません。

「どうして私だけがこんな辛い目に遭わなければならなかったのか?」これは今でも思う所です。

「脱価値化」から浮気へ:尊厳の踏みにじり

境界性人格障害(境界性パーソナリティ障害)者からの過剰な要求に、パートナーが応えきれなくなった時、あるいは何らかの理由で期待を裏切ったと見なされた時、「脱価値化」という現象が起こります

「脱価値化」とは「こんな簡単な要求にも応えられないなんて、お前には価値がない」「使えないゴミだ」と、パートナーの価値を一方的に切り捨てる行為です

これにはしばしば「不適切で激しい怒り」が伴い、パートナーは人格を否定され、精神的な虐待(精神的DV被害)を受けることになります。

そして、パートナーを「価値のない存在」と見なした境界性人格障害(境界性パーソナリティ障害)者は、新たな刺激や安心感を求めて、他の異性に走ることがあります。

境界性人格障害(境界性パーソナリティ障害)には「不特定多数との性的逸脱行為」という症状も含まれており、これは「脱価値化」と連動して現れることがあります。

パートナーは、裏切られた悲しみや怒りを感じながらも、それを表明すればさらなる攻撃や脅迫が待っているため、ただ耐えるしかないという状況に追い込まれることも少なくありません。

浮気を止めさせようとすれば、それをネタに新たな金銭や服従を要求されるなど、まさに八方塞がりの地獄絵図となるのです。

被害者が被る深刻なダメージ:失われた人生

境界性人格障害(境界性パーソナリティ障害)を持つ人との破壊的な関係は、被害者の心身、生活、そして人生そのものに深刻な爪痕を残します。
  • 精神的ダメージ:PTSD(心的外傷後ストレス障害)、うつ病、不安障害の発症、極度の自己肯定感の低下、人間不信、希死念慮。
  • 身体的ダメージ:直接的な暴力による怪我、慢性的なストレスによる体調不良(頭痛、胃腸障害、睡眠障害など)
  • 経済的ダメージ:金銭の搾取、借金の肩代わり、浪費への加担・尻ぬぐいによる経済的破綻。
  • 社会的ダメージ:友人や家族からの孤立、仕事や学業への集中困難、キャリアの停滞や喪失。
  • 時間的損失: 関係に囚われていた期間の喪失感「人生を無駄にした」という絶望感。
筆者自身、この関係によって健康を著しく損ない、築き上げてきた財産を失い、貴重な人生の時間を奪われました。

何度も死を考え、生きる気力を失いかけた日々は、今でも鮮明な記憶として残っています。

なぜ、この苦しみから抜け出せないのか

これほどまでに苦しい関係であるにもかかわらず、なぜ被害者はなかなか抜け出すことができないのでしょうか。
そこには、いくつかの心理的な要因が複雑に絡み合っています。
  • 罪悪感と責任感の巧みな利用: 境界性人格障害(境界性パーソナリティ障害)当事者から植え付けられた罪悪感や「自分が支えなければ」というな責任感が、関係からの離脱を困難にします。
  • 初期の「理想化」の記憶: 関係初期の幸福な記憶が忘れられず「いつかまたあの頃のように戻れるはず」という希望的観測を抱いてしまう。
  • 共依存的な関係: 相手の世話を焼くことで自分の存在価値を見出したり、相手の感情の波に巻き込まれることでしか生きている実感を得られなくなったりする「共依存」の状態に陥っている場合もあります。
  • 脅迫や報復への恐怖: 関係を終わらせようとすると、激しい脅迫やストーキング、周囲への悪評の流布など、様々な形での報復を恐れてしまう。
  • 周囲の無理解:境界性人格障害(境界性パーソナリティ障害)者による被害の特殊性は、経験したことのない人には理解されにくく「なぜそんな人と付き合っているの?」「あなたにも問題があるのでは?」といった心ない言葉によって、さらに孤立を深めてしまうことがあります。

おわりに:もしあなたが今、苦しみの渦中にいるのなら

この記事を読んで、ご自身の経験と重なる部分を感じた方がいるかもしれません。

もしあなたが今、境界性人格障害(境界性パーソナリティ障害)を持つ人との関係で苦しみ、心身ともに疲弊しているのなら、どうか覚えておいてください。

あなたは一人ではありません。

そして、あなたが経験している苦しみは、決してあなたのせいだけではありません。

境界性人格障害(境界性パーソナリティ障害)者からの被害は非常に深刻です。

この苦しみから抜け出すためには、まず自分自身を守ることを最優先に考える事が重要です。

克服、回復への道は長く険しいかもしれませんが、自分自身の人生を取り戻す権利は誰にでもあります。

どうか、ご自身を大切にしてください。

境界性人格障害(境界性パーソナリティ障害)者からの被害に関するQ&A

記事を読んで、境界性人格障害(境界性パーソナリティ障害)による「被害」は精神的なものだけでなく、時間や人生の機会も奪われるものだと感じました。この「見えない損失」について、もっと具体的に教えていただけますか?

境界性人格障害(境界性パーソナリティ障害)のパートナーとの関係に囚われることで失う時間は、単なる時間の経過以上のものです。その間に築けたはずの他の人間関係、挑戦できたかもしれない仕事や趣味、自己成長の機会などが犠牲になることがあります。「あの時間があれば…」という後悔は、関係が終わった後も長く被害者を苦しめる「見えない損失」と言えるでしょう。

境界性人格障害(境界性パーソナリティ障害)者のパートナーとの関係で、自分の価値観や判断基準が大きく揺らいでしまいました。これは「被害」の一環と言えますか?また、どうすれば自分らしさを取り戻せるでしょうか?

はい、それは深刻な「被害」の一環です。境界性人格障害(境界性パーソナリティ障害)の人の不安定な言動や極端な評価に長期間さらされると、何が正しくて何が間違っているのか、自分がどう感じているのかさえ分からなくなることがあります。自分らしさを取り戻すには、まず安全な環境で心を休め、相手の影響から離れて自分の感情や思考に正直に向き合う時間が必要です。小さなことでも自分で選択し、行動することを積み重ねるのが有効かもしれません。

パートナーが境界性人格障害(境界性パーソナリティ障害)の特性を持っているかもしれないと感じていますが、関係当初の優しさや楽しかった記憶も鮮明です。この「良い記憶」が、今の苦しみから抜け出すのを妨げている気がします。これは被害者によくある心理状態ですか?

はい、それは被害者によく見られる心理状態の一つです。「トラウマティック・ボンディング(外傷性絆)」とも関連し、虐待的な関係の中で時折見せる優しさや愛情に強く執着してしまうことがあります。過去の「良い記憶」が「いつかまたあの頃のように戻れるはず」という希望的観測を生み、現在の苦しい状況を耐えさせてしまう要因になるのです。これも被害の複雑な側面と言えます。

境界性人格障害(境界性パーソナリティ障害)のパートナーに尽くし続けた結果、私自身が心身ともに疲れ果て、何もやる気が起きなくなってしまいました。これは「燃え尽き症候群」のようなものでしょうか?

境界性人格障害(境界性パーソナリティ障害)のパートナーを支えようと過剰に努力し続けることは、精神的にも肉体的にも極めて大きなエネルギーを消耗します。その結果、感情的な枯渇、達成感の喪失、無気力といった「燃え尽き症候群」に似た状態に陥ることは十分に考えられます。これは、あなたが誠実であったことの裏返しでもありますが、ご自身の限界を超えて頑張りすぎた結果とも言え、深刻な被害の一つです。

境界性人格障害(境界性パーソナリティ障害)者のパートナーとの間で起きた出来事について、誰かに話しても「そんな酷いこと、信じられない」と疑われたり、大袈裟だと捉えられたりすることがあります。なぜ被害は理解されにくいのでしょうか?

境界性人格障害(境界性パーソナリティ障害)者による被害は、しばしば一貫性がなく、状況や相手によって態度が豹変するため、第三者には全体像が伝わりにくいことがあります。また、境界性人格障害(境界性パーソナリティ障害)の人は外面が良く、社会的な場面では問題なく振る舞えることも多いため、あなたの話が信じてもらえない、あるいは「あなたにも原因があるのでは?」と誤解されることがあります。この「理解されない苦しみ」もまた、被害者が抱える二次的な被害と言えます。

境界性人格障害(境界性パーソナリティ障害)者のパートナーとの関係で金銭的な要求に応じ続けてきましたが、最近では「これが当たり前」という態度で感謝もされません。このような状況は、関係性においてどのような「被害」と言えますか?

それは、あなたの善意や経済的な支援が「搾取」されている状態であり、明確な経済的DV被害および精神的DV被害です。最初は同情や愛情から始まった支援でも、それが一方的で際限なく続き、感謝の言葉もなく当然のこととして要求されるようになると、あなたは感情的にも経済的にも消耗し、尊厳を傷つけられます。対等な関係性が失われている証拠でもあります。

境界性人格障害(境界性パーソナリティ障害)者のパートナーと別れた後、新しい恋愛をすることに強い恐怖を感じます。また同じような経験をするのではないかと不安で、人を信じられなくなりました。これは被害の後遺症でしょうか?

はい、それは過去のトラウマ的な経験による深刻な後遺症(人間不信、恋愛への恐怖)と考えられます。境界性人格障害(境界性パーソナリティ障害)者のパートナーとの関係で受けた心の傷は深く、人を信頼することや新しい関係を築くことへのハードルを高くしてしまいます。これはあなたのせいではなく、過去の経験があなたの心に与えた影響です。焦らず、時間をかけて自分のペースで心の回復に取り組むことが大切です。

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