なおえもん
人格障害とはわかりやすく言えば自分を大切にしてくれている身近な恋人や家族に対して、DV(精神的暴力を含む)を振るったり、金銭を脅し取ったりと、様々な被害を与える性格の病気です。
この「人格障害」には10種類ほどのタイプがありますが、本記事ではその一つである「境界性人格障害」について解説します。
私は境界性人格障害者の女性と長年付き合っていましたが、どの様な惨状であったかも織り交ぜてお話します。
なお患者における「複雑な心理構造の理解」という観点からも、被害者の視点を中心に描きます。
なお、記事の反応は以下の通りです。
素晴らしく綺麗に完璧にまとめられていると感じました
— mikaka (@jikoaitaisaku) June 29, 2021
苦労されましたね…
境界性パーソナリティ側のことも、見守ってる側のことも、分かりやすく説明してくれてますねhttps://t.co/7GAyCpShOf
— Quick8 (@Quick810) June 9, 2019
もくじ
境界性人格障害者は男性をボロボロにする病気
境界性人格障害は人格障害の中でも最も複雑で厄介な病気です。ホルモンの影響もあり患者の75%が女性となっています。
患者は
- 特定人物への激しい依存
- 激しい衝動性・怒り・破壊性
- 0か100か極端な思考
- 激しい被害妄想
しかし境界性人格障害は周囲の人を振り回し苦労させる病気でもあります。
というのも境界性人格障害者は誰からも教わる事なく、生まれつき「巧妙すぎるマインドコントロール」ができるからです。
これによって患者と交際した男性の多くはメチャクチャに振り回されボロボロにされます。
その凄まじさたるや精神科医でさえも簡単にハメられるため、治療拒否する病院が多いほどです。
これによって私も十数年に渡り境界性人格障害者から脅迫や振り回しを受け続け健康・お金・時間のすべてを失い、人生を終了に導きました。
私自身が何度も「死にたい」と思う、壮絶な日々を送ってきたのです。
なぜそこにはまり込んだのか解説していきましょう。
境界性人格障害者との出会いは運命的
境界性人格障害者との出会いは大変素晴らしいものです。いつも笑顔で、優しく、気が利く、最高の女性。
それが境界性人格障害者との典型的な出会いです。
境界性人格障害者との出会い
動画の解説通り、私の出会った境界性人格障害の彼女も、とても魅力に溢れる女性でした。
当初の彼女は私の事を大切に想いやってくれる、とても親切な人でした。
もちろん、私は彼女の虜となっていきました。
そしてお互いの距離はあっという間に縮まっていきました。
まさに「運命的な出会い」と感じました。
しかしその一方で無理に明るく振る舞う彼女の姿もありました。
当時は気付きませんでしたが、出会った頃の写真を見返してみても彼女が不自然な笑顔をしている様子がハッキリと写っています。
その頃の私は人生経験が浅く「人格障害」の存在さえも知らない未熟な若者でした。
何の疑いも持たず、彼女に惚れ込んでいったのは、仕方のない事なのかもしれません。
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なぜ境界性人格障害者は猫を被るのか?
無理に明るく振る舞う境界性人格障害者ですが、なぜ患者は猫を被るのでしょう?それは
- 他人から見捨てられる事を極端に恐れる
- 他人から嫌われる事を極端に恐れる
これを「見捨てられ不安」と呼びます。
なんでこんな心理になるのかというと、境界性人格障害者は幼少期から親に見捨てられるかもしれない環境で育ってきた人が多いからです。
患者は小さい頃から親の顔色を伺わなければならず、見捨てられないか常に不安で仕方がなかったのです。
そのため嫌われる事を絶対に避けようと「明るくていい人」を演じているのです。
そんな事とは露知らず「こんないい女放っておけない!」「ぜひ自分の彼女にしたい!」と、多くの男性は患者の手中にハマっていく事になります。
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牙を剥く境界性人格障害者
「最高の彼女との幸せな人生」が始まったかと思いきや、そんな日々は長く続きません。境界性人格障害者は交際開始から一定期間が経過すると豹変し、攻撃性を出し始めるのです。
牙を剥く境界性人格障害者
まさかあんなに素敵だった彼女が、自分の人生を徹底的に破壊し尽くす死神になるなんて、誰も想像できるはずもありません。
なぜこんな事が起こるのでしょう?
豹変する原因の一つに「過度の依存」
出会ってしばらくすると牙を剥き始める境界性人格障害者。境界性人格障害者が牙を剥き始める原因の一つに「依存の進行」があります。
境界性人格障害者は依存心がとても強いため依存している交際相手との境界線がわからず、適切な距離が保てないという症状があります。
つまりは「おんぶに抱っこ」となり、ワガママ、欲求、不満、不安と言った全ての感情をお構い無しでぶつけてくる様になります。
また患者の根底にある「見捨てられ不安」なども相まって様々な症状(攻撃性)を示すようになります。
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患者は穴の空いたバケツ
境界性人格障害者は幼少期から「見捨てられ不安」を抱え「慢性的な空虚感」という症状もあります。そのため患者は少しでも連絡が取れない時間があると「浮気してる!」と断定し、激しい非難や攻撃を行ってきます。
患者は常に「不安」に支配されている為、いくら証拠を出して浮気を否定しても決して信用してくれる事はありません。
あるいはいくら時間や労力を割いて愛情を注いでも決して満足してくれる事もありません。 「浮気されたから私も浮気する!!!!」境界性人格障害者から返ってくるのはいつの時も「疑いの目」と「罵倒」と「裏切り」だけであり、パートナーには徒労感しか残りません。
仮に患者を安心させてもそれはつかの間であり疑心暗鬼に陥ってまたすぐにトラブルを起こし始めます。
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高岡容疑者は「ずっと彼と一緒に居たい。殺せば一緒になれる。私だけを見てくれる」と考え事件を引き起こしました。
寝ていたホストの腹を刺した後、逃げ惑っているホストに対して「私のこと好き?」と愛情を確認。
被害者のホストはとっさに「好きだ」と答えたが、高岡容疑者は逮捕後「刺したあと彼に好きだと言われ、うれしかった」と供述した。
高岡容疑者の供述からは境界性人格障害者の心理を伺い知る事ができると思います。
境界性人格障害の症状
ここからは境界性人格障害者が示す様々な症状を紹介します。「理想化」と「こき下ろし」
境界性人格障害者と出会った当初は燃え上がる様に二人の関係が発展していきます。この過程において患者は「理想化」と呼ばれる症状を示すようになります。
理想化とは依存相手を「理想的な相手」として過剰な期待をしまう症状の事を指します。
境界性人格障害者「なんて素敵な人。きっと私の不安を全て解消してくれるに違いない!私の願望を何でも叶えてくれるに違いない!」とめちゃくちゃな期待を膨らませていくのです。
そして「理想化」によって依存相手を持ち上げた後は次第に「こき下ろし」という否定・罵倒の症状も示し始めます。
つまりは患者の中で「彼氏像」がガラリと変わってしまいます。
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極端な二極化思考
前項で「理想化」と「こき下ろし」という症状を説明しましたが、境界性人格障害者には「二極化思考」という症状があります。二極化思考とは「白か黒か」「0か100か」「大好きか大嫌いか」と言った両極端な思考です。
つまり境界性人格障害者は中途半端な中間思考(グレー思考)で留めておく事ができないのです。
そこには複雑な心理状態が関係しています。
沖縄県医師会報よりとりわけ境界性人格障害において顕著である分裂機制(スプリッティング)とは自己にも、他人に対しても「良い」か「悪い」の評価しか出来ず、対象を「理想化するかこき下ろすか」「善か悪か」という極端な二分法をする態度である。
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「投影」による敵視と攻撃
境界性人格障害者は彼氏の浮気を疑うだけでなく様々な理由によって攻撃をしてきますが、その根底には「防衛機制」や「投影」と呼ばれる自分の心を守るための複雑な心理状態も関与しています。沖縄県医師会報よりわかりやすく言うと、何も悪い事をしてない彼氏が「敵」に見えて攻撃を仕掛けてくるわけです。投影性同一視は、自己の中に悪意に満ちた攻撃衝動や怒りがあると葛藤が生じるが、その葛藤を軽減させようとして相手の内面にそれを投影し、相手に悪意があるとみなす。
それに対して幼児的万能感を用いて相手に攻撃を向け、それをもって相手をコントロールすることで自身の安定を得ようとする原始的防衛機制である。
分裂機制を用いる人は気分の変動によって、愛着のある対象が突然攻撃性を帯びた対象に変化し、対象を攻撃する。
彼らは愛着を求めて相手にすがりつくが、愛着の対象が見つからないと強い孤独感や空虚感に襲われる。
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言い掛かりとマインドコントロール
境界性人格障害者は投影や防衛機制、あるいは認知のゆがみによって敵視や攻撃を行いますが、その先にあるのがマインドコントロールです。このマインドコントロールは「対人操作」とも呼ばれ、境界性人格障害の特徴的な症状の一つです。
境界性人格障害は彼氏を敵視すると同時に、激しい被害妄想により自らを「被害者」を称する点が特徴的です。
実際は境界性人格障害者が「加害者」であるにも関わらずありとあらゆる言い掛かりをつけ、実際の被害者である彼氏を「加害者」として断罪します。
そして患者は「被害者」というポジションを悪用して彼氏をマインドコントロールします。
例えて言うならばヤクザがわざと通行人に肩をぶつけて被害者になりきり、因縁をつけて金銭を脅し取る様なやり方です。
境界性人格障害者は自分が引き起こした自業自得の問題でさえも「あんたのせいでこうなった!私は被害者だ!どうしてくれるんだ!」と騒ぎ立てます。
患者のしつこい恫喝によって、いつの間にか加害者に仕立て上げられ、罪悪感を持たされてしまうのです。
その結果被害者である彼氏は「蛇に睨まれた蛙」ような状態になりビクビク怯えながら毎日苦しみ続ける事となります。
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理不尽な要求と脅迫
言い掛かりを付けられたり罪悪感を持たされ、マインドコントロール支配を受け始めた被害者に待ち受けているのが「理不尽な要求」と呼ばれる症状です。過剰な要求とも呼ばれます。「理不尽な要求」は、常識的に考えて通常では受け入れられないような無理な要求を、依存相手に押し付ける症状の事を指します。
ここから被害者は境界性人格障害者の要求に全て応えなければならない日々が始まります。
私の体験談で言えば「あんたは私の機嫌を損ねた!機嫌を直すにはパチンコに行く必要がある!許してほしければ5万出せ!」
「お金を出さないなら売春するぞ!他の男作るぞ!死ぬぞ!」などと無理難題な要求を吹っかけられ続けました。
被害者は境界性人格障害者から「加害者」とされているため、事実とは異なっていても弱みを握られた状態にされます。
そんな状況において患者に「私は被害に遭っているのだから要求する権利がある!断るとトンデモナイ事を引き起こすぞ!いいのか?!」と脅迫や恫喝を受けると、いくらそれが「理不尽な要求」である事がわかっていたとしても断ることができない心理に追い込まれてしまいます。
その結果、持病のある私は将来に備えて貯めておいた家を買えるほどのお金=全財産をむしり取られてしまいました。
患者の要求は絶対的なものであり、完璧に応えなければ納得してもらえません。
また境界性人格障害者の要求に応えても応えても、患者は次から次へと過酷な要求を突き付けてくるのでキリがありません。
さらに患者が課した要求が叶わなければ、またその事をネタにして「期待を叶えてくれなかった!嘘をつかれた!私は被害者!」と言い放ち再び恫喝に及びます。
この様にして被害者である彼氏は「要求の地獄」から抜け出すことができなくなります。
仮に患者の要求を断る事ができたとしても、しつこく連絡をしてきて1日に何回も、何時間も「要求を飲め」と脅迫される日々が続きます。
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脱価値化から浮気へ
境界性人格障害者は依存相手である被害者にマインドコントロールを行い、様々な要求を突き付けてきます。被害者は「過剰な要求」に応えようと一生懸命頑張りますが、過剰すぎる要求にそのうち応えられなくなる時が必ず来ます。
そうした時に出てくるのが「脱価値化」という症状です。
脱価値化とは患者が被害者である彼氏に課した要求が叶えられない場合などに「価値がない相手」と価値基準を決定してしまう症状の事です。
「それくらいの期待にも応えられないの?最低。見損なった。お前みたいな使えないゴミいらんわ!」となる症状です。
おまけに患者は「不適切で激しい怒り」という症状もあるため「役に立たない、私に被害を与えるクズが!もういらんわ!」と本気で激怒したりもします。
こうして境界性人格障害者は被害者である彼氏を「価値のないゴミ」と判断し、浮気に走る事も多々あります。
こうなると患者を止める事はできません。
境界性人格障害者には「不特定多数との性行為」という症状が認められているのですが、脱価値化などの仕組みも関係した上で発生するのです。
境界性人格障害者は物事の捉え方である「認知」も歪んでいるため、自己中心的で自分の事しか考えられません。
人格障害者に人情や道徳的な事を話してもわかるような心を持っていません。
患者は「人の痛み」などわからないので、どれだけ辛くても我慢しているしかないのです。
また仮に止めようとしても「辞めて欲しかったら…」と、またこれをネタにしてまた新たな要求を突き付けてくる事になります。
脅迫、恫喝、罵倒、こき下ろし、そして脱価値化からの浮気。
境界性人格障害者はどう転んでも地獄なのです。
なおえもん
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