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なぜ猫はビルの32階という高所から落下しても大丈夫なのか?

猫が高層マンションから飛び降りて落下してる画像

なおえもん

まいど、なおえもんやで
猫は生まれつき高いところに惹かれ、棚の上や木の枝にスイスイ登る姿をよく見かけます。

しかし、コンクリートのビルや金属の手すりでは鋭い爪も役に立たず、滑り落ちることも少なくありません。


もし愛猫がそんな高所から転落してしまったら、一体どうなるのでしょうか?

実は、32階のビルから落ちても生き延びた猫の事例もあるほど、彼らの生存能力は驚異的です。

本記事では、猫が「何階」や「何メートル」から落ちても大丈夫なのか、科学的な研究結果をもとに詳しく解説します。
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猫が高所から落ちても生き延びる理由とは?

猫はなぜ高所から落ちても生き延びられるのでしょうか?
その驚異的な能力を、実際の事例や科学的なデータをもとに紐解いていきます。

32階から落ちても生き延びる驚異的な能力

ニューヨークで、32階建てビルの窓から猫が落下した事例があります。

驚くことに、この猫は生存し、獣医師が欠けた歯と肺の虚脱を治療したところ、わずか2日後に自宅へ戻れました

なぜ猫はこんな高さから落ちても生き延びられるのでしょうか?

その秘密は、猫の身体的な特徴にあります。

科学が証明する猫の生存率

1987年のニューヨーク獣医師研究(Whitney & Mehlhaff)では、130匹の落下した猫を調査した結果、9割以上の猫が生き延びたことが報告されています。

この驚異的な生存能力は、猫の体の仕組みによるものです。

具体的には、以下の3つの特徴が大きく影響しています。

猫の身体的特徴が命を救う

  • 柔軟な骨格: 猫の骨格は非常に柔軟で、落下時の衝撃を吸収しやすい構造になっています。これにより、大きなダメージを受けずに済むことが多いのです。
  • 空中での姿勢制御: 猫は落下中に体をひねり、足から着地する能力に優れています。これは物理学の「角運動量保存」の法則に基づいており、体の前半と後半を逆方向に回転させることで姿勢を整えます。
  • パラシュート姿勢: ある程度の高さ(後述しますが7階以上)になると、猫は足を下にせず、四肢を広げて「パラシュート」のような姿勢で腹ばいに着地します。この姿勢により空気抵抗が増え、衝撃が分散されるのです。
高層マンションから落下した猫が、空中で体勢を整え、着地しようとしている瞬間

猫は高所から落下すると空中で体勢を整え着地する

しかし、足から着地することが必ずしも最適とは限りません。

実は、落下する高さによって猫の着地方法が変わり、それが生存率や負傷率に大きく影響します。

次に、その違いを詳しく見ていきましょう。

猫は高さによって着地方法を変える

猫が落下する高さによって、着地方法が大きく変わることが、1987年の獣医師研究で明らかになっています。

この研究では、2階から32階までの高さから落ちた100匹以上の猫を調査し、以下のような傾向が確認されました。

2~6階(約6~18m)での着地

  • 着地方法: この高さでは、ほとんどの猫が足から着地します。
  • 負傷率: 負傷率は20%から60%に増加します。
  • リスク: 着地時の衝撃が強く、骨折のリスクが高まります。
特に、2階(約6m)では負傷率が比較的低く20%程度ですが、6階(約18m)に近づくにつれて負傷率が60%近くまで上昇します。

7階以上(約21m~)での着地

  • 着地方法: 7階以上になると、猫は足を下にせず、四肢を広げてパラシュートのような姿勢で腹ばいに着地します。
  • 負傷率: 負傷率は70%でほぼ一定になります。
  • 理由: パラシュート姿勢により空気抵抗が増え、衝撃が体全体に分散されるため、骨折リスクは減りますが、肺や肋骨へのダメージが多く見られます。

負傷率の変化をグラフで確認

グラフで確認すると、2~6階では負傷率が急上昇する一方、7階以上では負傷率が70%で一定になる様子が分かります。

これは、2~6階では足着地による衝撃が大きく、骨折リスクが高まるためです。

一方、7階以上ではパラシュート姿勢により衝撃が分散され、負傷率が安定します。

この違いは、猫が本能的に高さに適応している証拠です。 猫の落下高さと負傷率の関係 負傷率 (%) 0 20 40 60 80 階数 2 6 7 32 パラシュート姿勢 足着地で骨折リスク上昇 肺や肋骨の負傷 では、なぜ高さによって着地方法が変わるのでしょうか?その鍵は「終端速度」にあります。次のセクションで詳しく解説します。

終端速度が猫の命を救う仕組み

終端速度とは?

猫が7階以上の高さから落ちても負傷率が一定になる理由の一つに、「終端速度」が関係しています。

終端速度とは、物体が空気抵抗によってそれ以上加速しなくなる速度のことです。

猫の場合、約15m(5階程度)で時速97kmに達し、これ以上は速度が増しません。

この仕組みが、猫の命を救う重要なポイントとなっています。

終端速度がもたらす効果

  • 2~6階(6~18m): 終端速度に達する前に地面に衝突するため、足着地の衝撃が強くなり、負傷率が20~60%に上昇します。
  • 7階以上(21m~): 終端速度に達した後、パラシュート姿勢を取ることで衝撃が分散され、負傷率が70%で安定します。
グラフで確認すると、落下距離が15m(5階相当)に達する頃には速度が時速97kmで一定になります。

15m以上では速度が増加しないため、7階以上で負傷率が一定になるのです。

この終端速度の仕組みが、猫が7階以上から落ちても生存率を維持できる理由の一つです。 猫の落下距離と速度の関係 速度 (km/h) 0 20 40 60 80 100 落下距離 (m) 0 5 10 15 30 終端速度 (97 km/h) 速度が増加 空気抵抗により速度一定 5階相当 では、具体的にどの高さなら安全なのでしょうか?次で詳しく見ていきましょう。

猫が落ちても大丈夫な高さは何メートル?

「猫が何メートルから落ちても大丈夫か」は、飼い主なら誰もが気になるポイントです。

1987年の獣医師研究を基に、高さごとの安全性を整理してみましょう。
  • 1~2m(1階程度): ほぼ無傷
  • 3~5m(2階程度): 軽い捻挫や打撲のリスク
  • 6~18m(2~6階): 負傷率20~60%、骨折の可能性
  • 21m以上(7階以上): 負傷率70%で一定、肺や肋骨のダメージ
ただし、高さだけでなく猫の個体差や状況も影響します。

例えば、2021年5月13日にシカゴのエングルウッドで発生したアパート火災では、5階(約15m)の高さから猫が飛び降り、無傷で着地した姿が話題になりました。
この猫は運良く無傷でしたが、すべての猫が同じようにラッキーとは限りません。

高い生存率でも安心できない理由

猫の落下に関する研究では、9割以上の猫が生き延びることが分かっています。

しかし、生き延びたとしても、必ずしも無傷とは限りません。

例えば、落下の衝撃で骨折や内臓の損傷を負うリスクは高さが増すほど高まります。

シカゴの火災で5階から飛び降りた猫は無傷でしたが、別の猫が同じ高さから落ちたら骨折する可能性もあります。

さらに、猫は好奇心旺盛なため、何度も高い場所に登ろうとする性質があります。

一度の落下で大きなケガを負うこともあるため、リスクを放置するのは危険です。

落下を防ぐためには、以下のような対策が効果的です。
  • 窓にネットを設置する: 目の細かいネットを選び、猫がすり抜けないようにしましょう。
  • ベランダの安全を確保する: 手すりに登れないよう、滑り止めマットを敷くなどの工夫を。
  • 高い場所へのアクセスを制限する: 棚や家具の上に登れないよう、配置を見直してください。
猫の安全を守るためには、事前の準備が何よりも大切です。

愛猫が安心して暮らせる環境を整えてあげましょう。

猫の落下に関するよくある質問(FAQ)

猫って落ちても本当に生き延びるんですか?

はい、本当です。1987年の研究では、130匹の落下した猫のうち9割以上が生き延びました。体が柔軟で、空中で体勢を整えるのが上手いからです。

2~3階くらいの高さから落ちたら危ないですか?

2~3階(6~9m)だと、少し痛む程度で済む場合もありますが、かなり痛むこともあります。落ち方や地面の状態で変わってきます。

高いところから落ちても死なないって本当ですか?

本当です。2021年シカゴの火災では、5階(約15m)から落ちた猫が元気でした。高い場所だと体を広げて衝撃を減らすので、生き延びることが多いですが、ダメージを受ける場合もあります。

落ちたときに足から着地するのは危なくないですか?

低い高さ(2~6階)だと足から着地するので、衝撃が強くなりやすいです。高い場所(7階以上)だと体を広げてお腹で着地して衝撃を減らしますが、完全に平気とは限りません。

1階くらいの高さなら平気ですか?

1階(約3m)なら、ほとんどの場合平気です。研究でも1~2mだと大きな問題が起こりにくいとされています。

子猫だと落ちたときもっと危ないんですか?

子猫は体が柔軟で衝撃に強い面もありますが、小さいので衝撃を減らす効果が弱い場合もあります。成猫と同じく高さ次第で変わります。

落ちても平気そうに歩いてたら大丈夫ですか?

見た目が平気でも、研究では隠れたダメージが残る場合があるとされています。特に高い場所から落ちたときは注意が必要です。

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